2022年度 機器分析技術講習会 受講者募集のお知らせ
名古屋工業大学産学官金連携機構設備共用部門の所有設備を活用して下記のように講習会を開催します。本講習会は、一般企業及び教育研究機関の技術者並びに研究者を対象とし、各種の機器・分析装置に関する講習を通じて設備共同利用の拡大を目的としています。コース・テーマ・概要は以下の通りですが、少人数体制で行いますので、日程や内容(使用する試料や測定法など)についてもご要望があれば可能な限り対応いたします。またこの講習会を通じて、相互に新たな知識や技術を習得することも目的のひとつです。この機会にぜひご受講いただきますようご案内申し上げます。
コース・テーマ・概要
Aコース(MR-7)「溶液NMRにおけるNOESYの習得」
 空間的に近い距離にある原子核同士の相関や化学交換を観測するための溶液NMR二次元測定であるNOESYの測定条件の設定、データ解析技術の習得を目標とする。NOESYを正しく測定するために必要な90度パルス測定、縦緩和時間測定についても合わせて習得する。
 Bコース(MR-8)「固体NMR測定技術の習得」
 固体NMRのサンプリング、測定、データ処理について基礎的な技術を習得する。
 特別協力:東海国立大学機構 統括技術センター
 Cコース(MR-9)「X線光電子分光法による深さ方向分析とマッピング測定」
 Ar イオンスパッタリングによるシリコン酸化膜の深さ方向分析を行い、エッチングレイトの算出をする。またスパッタ痕を観察し元素マッピング方法を習得する。
 Dコース(MR-10)「AESによるIC断面の分析」
 Cross-section Polisherにより切断面を研磨処理した集積回路断面試料を用いて、オージェ電子分光装置による多点分析方法および元素マッピング方法を習得する。
 Eコース(MR-11)「MALDI-MSを用いたポリマーのKMD解析」
 ポリマーのマススペクトルをMALDI-MS測定により取得し、得られたマススペクトルをKendrick Mass Defect (KMD)解析する作業を行う。
 Fコース(MR-12)「FE-EPMAによる元素分析の習得(定性)」
 WDSの定性分析を用いてバルク試料の含有元素を同定する。
 Gコース(MR-13)「FE-EPMAによる元素分析の習得(定量・マップ)」
 WDSの定量、マップ測定方法を用いてバルク試料の元素分析を行う。
 Hコース(MR-14)「ICP-AESのための試料前処理技術の習得」
 試料の前処理技術のひとつ、金属の酸溶解法を行い、基礎的な前処理技術の習得を目標とする。また、前処理をした試料の測定を行い、適切に処理が行えたか確認をする。
 Iコース(MR-15)「MSにおけるESI法とAPCI法の比較」
 ESI法とAPCI法で同一試料の測定を行い、得られた結果の比較を行う。
 Jコース(MR-16)「ウルトラミクロトームを用いたTEM観察試料の作製」
 ウルトラミクロトームは、100nm程度の薄片を作製するための装置である。ガラスナイフを用いて、参加者が持参した試料からTEM観察用の試料を作製する方法を習得する。試料がない場合はこちらで準備します。
 Kコース(MR-17)「FIBを用いたTEM観察試料の作製」
 FIB を使用しバルク状の試料から薄片を切り出した後、ピックアップシステムにて試料片を取り出しTEM 観察を行う一連の作業の研修を行う。
| コース | 担当者 | 装置名 | 型番 | メーカー | 
| A | 瀧 雅人 | 核磁気共鳴装置 | AVANCEIII 500 CryoProbe ECZ700R | Bruker Biospin JEOL RESONANCE | 
| B | 瀧 雅人 | 固体核磁気共鳴装置 | JNM-ECA600II AVANCE NEO 500 | JEOL RESONANCE Bruker Biospin | 
| C | 森口 幸久 | X線光電子分光分析装置 | PHI5000 VersaProbe | アルバック・ファイ | 
| 走査型デュアルX線光電子分光分析装置 | PHI Quantes | アルバック・ファイ | ||
| D | 塚田 究 松原 孝至 | オージェ電子分光装置 | JAMP-9500F | 日本電子 | 
| E | 石川 敬直 | 質量分析装置 | JMS-S3000 | 日本電子 | 
| F | 山崎 陽子 | 電子プローブマイクロアナライザー | JXA8530F | 日本電子 | 
| G | 山崎 陽子 | 電子プローブマイクロアナライザー | JXA8530F | 日本電子 | 
| H | 大西 明子 | ICP発光分光分析装置 | ICPE-9000 | 島津製作所 | 
| I | 石川 敬直 | 質量分析装置 | Synapt G2 HDMS | Waters | 
| J | 松原 孝至 石原 真裕 | ウルトラミクロトーム | EM UC7 | Leica | 
| K | 石原 真裕 | 透過型電子顕微鏡 | JEM-2100 | 日本電子 | 
| 複合ビーム加工観察装置 | JIB-4500 | 日本電子 | 
募集要項
【開催期間・日程】
 それぞれのコースについて、受講申込受付後、各コース担当者から受講を希望される方へ連絡し、申し込み後から12月までの間で日程・カリキュラムを調整します。
【会  場】
 (1) A~Jコース
 国立大学法人名古屋工業大学鶴舞キャンパス 22号館(名古屋市昭和区御器所町)
 (2) Kコース
 国立大学法人名古屋工業大学先進セラミックス研究センター(岐阜県多治見市旭ヶ丘10-6-29)
【受講資格】
 一般企業並びに国立大学法人等に勤務し機器・分析装置を取り扱っている、もしくはこれから取り扱う予定の技術者、研究者の方で、設備共同利用を検討されている方、並びに機器・分析装置について専門的知識・技術等を修得したい方を対象とします。ただしA,BコースはNMRを使用するためペースメーカー使用者は受講できません。
【募集定員】
 各コース それぞれ若干名
 ※新型コロナウイルス感染対策によりオンラインでの実施への変更や対面による実施において受講人数等の制限もしくは開催の見送りをさせて頂く可能性があります。
【受講料】
 (1) 講習に直接要する経費は、国立大学法人名古屋工業大学が負担します(無料)。
 (2) 会場までの旅費・宿泊費は、受講者の所属する機関でご負担ください。
 (3) 昼休みを挟む場合には、昼食は各自でご用意ください。
【申込期間】
 2022年5月10日(火)~2022年10月31日(月)
 ※2022年度の募集は終了しました。
【申し込みおよびお問い合わせ先】
 産学官金連携機構設備共用部門 事務室
 E-Mail:
 TEL:052-735-5533