2020年度 機器分析技術講習会 受講者募集のお知らせ

名古屋工業大学産学官金連携機構設備共用部門の所有設備を活用して下記のように講習会を開催します。本講習会は、一般企業及び教育研究機関の技術者並びに研究者を対象とし、各種の機器・分析装置に関する講習を通じて設備共同利用の拡大を目的としています。コース・テーマ・概要は以下の通りですが、少人数体制で行いますので、日程や内容(使用する試料や測定法など)についてもご要望があれば可能な限り対応いたします。またこの講習会を通じて、相互に新たな知識や技術を習得することも目的のひとつです。この機会にぜひご参加いただきますようご案内申し上げます。

コース・テーマ・概要

Aコース「溶液NMRにおけるNOESYの習得」
空間的に近い距離にある原子核同士の相関や化学交換を観測するための溶液NMR二次元測定であるNOESYの測定条件の設定、データ解析技術の習得を目標とする。NOESYを正しく測定するために必要な90度パルス測定、縦緩和時間測定についても合わせて習得する。
Bコース「X線光電子分光法による深さ方向分析と帯電補正の試み」
Ar イオンスパッタリングによるシリコン酸化膜の深さ方向分析を行い、エッチングレイトを求める。絶縁体試料を用いチャージアップ(帯電)状態の測定結果と帯電補正した測定結果を比較する。
Cコース「AESによるIC断面の分析」
Cross-section Polisherにより切断面を研磨処理した集積回路断面試料を用いて、オージェ電子分光装置による多点分析方法および元素マッピング方法を習得する。
Dコース「MALDI-MSを用いたポリマーのKMD解析」
ポリマーのマススペクトルをMALDI-MS測定により取得し、得られたマススペクトルをKendrick Mass Defect (KMD)解析する作業を行う。
Eコース「FE-EPMAによる元素分析の習得」
FE-EPMAの定性、定量、ライン、マップ測定方法を用いてバルク試料の元素分析を行う。
Fコース「ICP-AESのための試料前処理技術の習得」
試料の前処理技術のひとつ、金属の酸溶解法を行い、基礎的な前処理技術の習得を目標とする。また、前処理をした試料の測定を行い、適切に処理が行えたか確認をする。
Gコース「FIBを用いたTEM観察試料の作製」
FIB を使用しバルク状の試料から薄片を切り出した後、ピックアップシステムにて試料片を取り出しTEM 観察を行う一連の作業の研修を行う。

使用設備
コース担当者装置名型番メーカー
A瀧 雅人核磁気共鳴装置AVANCEIII 500
CryoProbe ECZ700R
Bruker Biospin
JEOL RESONANCE
B森口 幸久X線光電子分光分析装置PHI5000 VersaProbeアルバック・ファイ
C塚田 究オージェ電子分光装置JAMP-9500F日本電子
D石川 敬直質量分析装置JMS-S3000日本電子
E山崎 陽子電子プローブマイクロアナライザーJXA8530F日本電子
F大西 明子ICP発光分光分析装置ICPE-9000島津製作所
G石原 真裕透過型電子顕微鏡JEM-2100日本電子
石原 真裕複合ビーム加工観察装置JIB-4500日本電子

募集要項

【開催期間・日程】
それぞれのコースについて、受講申込受付後、各コース担当者から受講を希望される方へ連絡し、5月~12月の間で日程・カリキュラムを調整します。

【会  場】
(1) A~Fコース
国立大学法人名古屋工業大学鶴舞キャンパス 22号館(名古屋市昭和区御器所町)
(2) Gコース
国立大学法人名古屋工業大学先進セラミックス研究センター(岐阜県多治見市旭ヶ丘10-6-29)

【受講資格】
一般企業並びに国立大学法人等に勤務し機器・分析装置を取り扱っている、もしくはこれから取り扱う予定の技術者、研究者の方で、設備共同利用を検討されている方、並びに機器・分析装置について専門的知識・技術等を修得したい方を対象とします。ただしAコースはNMRを使用するためペースメーカー使用者は受講できません。

【募集定員】
各コース それぞれ若干名
※新型コロナウイルス感染対策により人数等を制限させて頂く可能性があります。

【受講料】
(1) 講習に直接要する経費は、国立大学法人名古屋工業大学が負担します(無料)。
(2) 会場までの旅費・宿泊費は、受講者の所属する機関でご負担ください。
(3) 昼休みを挟む場合には、昼食は各自でご用意ください。

【申込期間】
2020年4月7日(火)~10月30日(金)

【申し込みおよびお問い合わせ先】
産学官金連携機構設備共用部門 事務室
E-Mail:
TEL:052-735-5533