化学分析・生命科学系

電子スピン共鳴装置(ESR)

電子スピン共鳴装置
メーカー日本電子株式会社
型番(形式)JES-FA200
設置場所22号館306室
管理室電子スピン共鳴室
公開範囲学内外
技術職員配置なし
学内利用機器分析受付システム

ESR装置本体と高感度・高安定性でコンピュータ制御系を装備している。データの取得から複雑なデータ解析までをサポートしており、容易な測定操作が可能で、 基礎研究からルーチン計測まで幅広い分野で、ハイレベルな応用研究の完全な実施を可能にしたESR装置である。また「高温キャビティ」を装備することにより、 現在保有している液体ヘリウム、液体窒素の装置と合わせ、低温から高温までの一貫した測定ができ、材料の特性評価が可能となっている。さらに、「多モードキャビティ」 を装備することにより、新素材の開発等、多数の分野の研究に寄与でき、生命・物質工学の分野におきましても、「活性酸素消去能測定プログラム」を導入しており測定の 確度・操作性の向上に寄与できる装備となっている。
JES-FA200は測定制御、ルーチン測定、データ処理をPCですべて制御でき、「温度可変ユニット」としてES-DVT4(-170~200℃)とES-Z06011T(50~400℃)を装備して 温度制御をすることができる。

装置性能および仕様

周波数(GHz)8.75~9.65
マイクロ波出力0.1mW~200mW
キャビティモードTE001円筒型
感度(100kHz変調)7×109 (spins/0.1mT)
磁場可変範囲-100~1300mT
測定温度範囲-170~200℃(ES-DVT4)、50~400℃(ES-Z06011T)、77K、極低温は機器取扱責任者にご相談ください。

分析対象

試料サイズ外径5mm、長さ250~300mmのESRチューブ
分析対象不対電子が存在する物質では、電子スピンに伴う磁気モーメントが物質内で独自の自由度をもち、回りの状態や原子の運動にかかわり合うので、電子スピンは物質における磁気的探針としても捉えることができる。
電子スピン共鳴法は、磁場で分離した不対電子の基底状態の準位間の遷移をマイクロ波の吸収を通して測定することである。電子スピン共鳴では対象が有機ラジカル、イオンラジカル、不純物常磁性(色中心等)、遷移金属、希土類元素を含む物質など不対電子をもつものに限られるが、感度よく測定できるため、不対電子の基底状態に関するミクロな情報の検出に極めて有力である。

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