ICP室

ICP発光分析の特徴

1.希ガス,ハロゲン、窒素、酸素などを除くほとんどの元素(Li~U)についてppm~ppbレベルで高感度分析が可能(※)
2.多元素を迅速に同時定量可能
3.検量線の直線範囲が4~5桁
4.プラズマの温度が高いため、化学干渉やイオン干渉の影響が少ない・試料が溶液であるため、検量線が作用しやすい

分析元素の検出限界

ICP発光分析の特徴

測定原理

ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析装置は,ppb~ppmの幅広い濃度範囲の多元素を一斉に分析できるという特長を持っています.発光分光分析法とは,試料に電気的・熱的エネルギーを与えて励起・発光させ,放射された光を分光器により分離した後,元素固有のスペクトル線の波長と強度を測定することにより,元素の定性及び定量分析を行うものです. ICP発光分光分析装置では,励起に誘導結合高周波プラズマ(この装置ではアルゴンプラズマ)を利用します.プラズマは石英ガラス製のミニトーチに銅製の誘導コイルを巻きつけ,そのコイルに高周波電流(27.120MHz)を流し,高速電子とアルゴン原子の衝突によって発生させます.イオンや電子の生成と消滅(再結合,拡散,ガス流などによる)がつり合った状態でプラズマが維持され,誘導コイルの周波数が高いほど,また電導性のよいプラズマほど,プラズマの加熱が周辺部に集中します.キャリーガスの導入により,管中心部の温度は一層低下してドーナツ状のプラズマが形成されます.

分析装置・機器リスト