化学分析・生命科学系

固体核磁気共鳴装置(NMR)

メーカーJEOL RESONANCE
型番(形式)ECA600II
設置場所22号館160室
管理室固体核磁気共鳴室
公開範囲学内外
技術職員配置あり
学内利用機器分析受付システム

固体NMRの特徴として「試料の形状を問わず基本的にそのまま測定できる」という点が挙げられます。従って多くの場合、特別な前処理などは必要ありません。また、本装置で可能な測定法は固体・液体試料問わず非常に多岐に渡り、溶液NMRで主に用いられる化学構造解析だけでなく,結晶・非晶構造や立体構造,分子運動性についても詳細に調べることができます。さらに、「拡散プローブ」を用いれば分子や原子・イオンなどの拡散移動性も調べられます。例えば、電池用材料中のイオンやゲル・高分子材料中の溶媒・気体分子の拡散係数が測れます。
本装置は分光器及び超伝導磁石、コンピュータ、各種検出器などから構成されています。 目的に合わせて検出器を選択し、超伝導磁石を装着して測定を行います。

装置性能および仕様

磁石超伝導磁石方式(14.1テスラ)
観測周波数プロトン:600MHz
測定方式パルス波フーリエ方式
3.2mmMASプローブ高分子材料 13C、無機材料 27Al 等、幅広い材料の測定に適しています。
観測可能核種1H, 19F, 31P, 7Li, 119Sn, 117Sn, 87Rb, 115Sn, 11B, 125Te, 141Pr, 71Ga, 65Cu, 129Xe, 81Br, 63Cu, 23Na, 51V, 123Te, 27Al, 13C, 79Br, 151Eu, 55Mn, 93Nb, 209Po, 45Sc, 159Tb, 69Ga, 231Pa, 121Sb, 59Co, 187Re, 185Re, 99Tc, 113Cd, 115In, 113In, 195Pt, 111Cd, 165Ho, 207Pb, 127I, 29Si, 77Se, 199Hg, 171Yb, 75As, 209Bi, 2H, 6Li, 139La, 9Be, 17O, 138La, 133Cs, 123Sb, 181Ta, 175Lu, 137Ba, 153Eu, 10B, 15N
照射可能核種:1H, 19F
最高MAS速度:20,000Hz
温度可変範囲:室温~60度
必要試料量:49μL
8mmMASプローブ無機材料 29Siの測定に適しています。
観測可能核種1H, 19F, 31P, 7Li, 119Sn, 117Sn, 87Rb, 115Sn, 11B, 125Te, 141Pr, 71Ga, 65Cu, 129Xe, 81Br, 63Cu, 23Na, 51V, 123Te, 27Al, 13C, 79Br, 151Eu, 55Mn, 93Nb, 209Po, 45Sc, 159Tb, 69Ga, 231Pa, 121Sb, 59Co, 187Re, 185Re, 99Tc, 113Cd, 115In, 113In, 195Pt, 111Cd, 165Ho, 207Pb, 127I, 29Si, 77Se, 199Hg, 171Yb, 75As, 209Bi, 2H, 6Li, 139La, 9Be, 17O, 138La, 133Cs, 123Sb, 181Ta, 175Lu, 137Ba, 153Eu, 10B, 15N
照射可能核種:1H
最高MAS速度:8,000Hz
温度可変範囲:室温~100度
必要試料量:616μL
1mmMASプローブ低分子有機化合物 1H/13Cの測定に適しています。
観測可能核種1H, 19F, 31P, 7Li, 119Sn, 117Sn, 87Rb, 115Sn, 11B, 125Te, 141Pr, 71Ga, 65Cu, 129Xe, 81Br, 63Cu, 23Na, 51V, 123Te, 27Al, 13C, 79Br, 151Eu, 55Mn, 93Nb, 209Po, 45Sc, 159Tb, 69Ga, 231Pa, 121Sb, 59Co, 187Re, 185Re, 99Tc, 113Cd, 115In, 113In, 195Pt, 111Cd, 165Ho, 207Pb, 127I, 29Si, 77Se, 199Hg, 171Yb, 75As, 209Bi, 2H, 6Li, 139La, 9Be, 17O, 138La, 133Cs, 123Sb, 181Ta, 175Lu, 137Ba, 153Eu, 10B, 15N, 14N
照射可能核種:1H
最高MAS速度:70,000Hz
温度可変範囲:室温~30度
必要試料量:0.8μL
FGMASプローブゴム、ゲル等、ソフトマテリアルの測定に適しています。
観測可能核種:1H, 13C, 79Br
照射可能核種:1H
温度可変範囲:室温~40度
必要試料量:27μL
拡散プローブ高分子材料、ゲル等の自己拡散係数測定が可能です。
観測可能核種1H, 19F, 31P, 7Li, 119Sn, 117Sn, 87Rb, 115Sn, 11B, 125Te, 141Pr, 71Ga, 65Cu, 129Xe, 81Br, 63Cu, 23Na, 51V, 123Te, 27Al, 13C, 79Br, 151Eu, 55Mn, 93Nb, 209Po, 45Sc, 159Tb, 69Ga, 231Pa, 121Sb, 59Co, 187Re, 185Re, 99Tc, 113Cd, 115In, 113In, 195Pt, 111Cd, 165Ho, 207Pb, 127I, 29Si, 77Se, 10B, 15N
照射可能核種:1H
温度可変範囲:-60~120度
広幅プローブ幅広い材料の物質ダイナミクス(縦緩和時間)測定に適しています。
観測可能核種31P, 7Li, 119Sn, 117Sn, 87Rb, 115Sn, 11B, 125Te, 141Pr, 71Ga, 65Cu, 129Xe, 81Br, 63Cu, 23Na, 51V, 123Te, 27Al, 13C, 79Br, 151Eu, 55Mn, 93Nb, 209Po, 45Sc, 159Tb, 69Ga, 231Pa, 121Sb, 59Co, 187Re, 185Re, 99Tc, 113Cd, 115In, 113In, 195Pt, 111Cd, 165Ho, 207Pb, 127I, 29Si, 77Se, 199Hg, 171Yb, 75As, 209Bi, 2H, 6Li, 139La, 9Be, 17O, 138La, 133Cs, 123Sb, 181Ta, 175Lu, 137Ba, 153Eu, 10B, 15N
温度可変範囲:室温~120度

※観測可能核種の中には原理的に測定可能であっても、天然存在比、核四極子相互作用、電子スピンの影響等でシグナルを得にくい、得られない場合がありますので、事前にご相談ください。

分析対象

状態固体、液体、気体
物質有機物、無機物、高分子(いずれも結晶・非晶問わず)
必要量8mmプローブ:616uL
3.2mmプローブ:49uL
1mmプローブ:0.8uL
分析不可磁性を持つ試料

測定例

有機材料 セルロースナノファイバー 13C CPMAS測定
無機材料 セメントを29Si single pulse測定後、波形分離を行いました。
電池材料 固体拡散係数測定 原子の自己拡散係数がわかる

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