物理・表面計測系
電界放出型オージェ電子分光装置(FE-AES)
メーカー | 日本電子 |
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型番(形式) | JAMP-9500F |
設置場所 | 22号館410室 |
管理室 | オージェ分析室 |
公開範囲 | 学内外 |
技術職員 | 配置あり |
学内利用 | 機器分析受付システム |
オージェマイクロプローブは、試料に電子線を照射し、試料から発生するオージェ電子のエネルギーを測定することで、表面から数 nm の深さの組成およびその化学状態を分析する表面分析装置です。オージェマイクロプローブの分析領域は、電子線のプローブ径で決まるため、高い空間分解能が得られるのが特徴です。近年、より微小な領域を分析するために、ショットキー型フィールドエミッション電子銃(FEG)を搭載した装置が主流となっています。JAMP-9500F は、 ショットキー型の FEG と独自の電子光学系により大電流で高空間分解能を実現したフィールドエミッションオージェマイクロプローブです。エネルギーアナライザには、静電半球型アナライザを用い、マルチチャンネル多重検出器とオージェ分析用に最適化した入射レンズにより、高感度 ・ 高エネルギー分解能のスペクトルが得られます。また、従来、分析が困難であった絶縁物の分析に対しても、中和銃を使って帯電を中和することで分析することができます。
装置性能および仕様
■電子照射系
分析元素範囲 | Li~U |
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二次電子分解能 | 3nm(25kV、10pA) |
オージェ分析時の最小プローブ径 | 8nm(25kV、1nA) |
電子銃 | ショットキー電界放出形 |
加速電圧 | 0.5~30kV |
プローブ電流 | 10-11~2×10-7A |
倍率 | ×25~×500,000 |
■オージェ電子分光器
アナライザー | 静電半球形アナライザー(HSA) |
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エネルギー分解能(ΔE/E) | 0.05%~0.6% |
感度 | 840,000cps(7チャンネル検出器)Cu-LMM、10kV、10nA |
検出器 | チャンネルトロンによる多重検出 |
■イオン銃
加速電圧 | 0.01~4kV |
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イオン電流量 | 3kVで 2μA以上(吸収電流値)、10Vで 0.03μA以上 |
中和機能 | 組込み |
■真空排気系
試料室到達圧力 | 5×10-8Pa以下 |
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■アプリケーション
データ収集 | スペクトル、デプスプロファイル、ラインプロファイル、オージェ像、二次電子像 |
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データ処理 | 定性・定量分析、微分・平滑化、画像処理、ピーク分離 |
分析対象
分析対象 | 本装置は、金属あるいは半導体等の導電性材料をはじめ、条件によってはセラミックス及びそれらの複合材料の分析に適用できます。但し、超高真空装置であるため真空に支障をきたすものは分析できません。試料形状としては板状(ウェーハー状)が標準(最大:20mmφ×5mmH)ですが、試料ステージに保持できればどんな形状でも分析可能です。詳細は担当者にご相談下さい。 |
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分析不可 | 有機化合物、加熱により溶融する物、気体および液体(を含む物)、汚染の激しい物、表面凹凸の激しい物、帯電しやすい物、帯磁している物 |