物理・表面計測系

飛行時間型2次イオン質量分析装置(TOF-SIMS)

メーカーアルバック・ファイ
型番(形式)PHI TRIFTV nanoTOF
設置場所22号館159室
管理室2次イオン質量分析室
公開範囲学内外
学内利用機器分析受付システム
マニュアル等
(学内のみ)
カタログ1カタログ2測定編解析編

飛行時間型2次イオン質量分析装置(TOF-SIMS)では、1次イオンビームを試料表面に当てることで、表面と吸着する原子状及び分子状の物質を静的に表面から引き離し、その分子量を同定します。検出深さは試料最表面(表面数nm)ですが、Arクラスタービームを用いることにより有機物の深さ方向分析が可能となります。例えば、Liイオン電池の表面近傍のLiや他の不純物の吸着状態を観測するなどに利用できます。高速で表面のマッピングが取れますが、一方で定量測定はできないなど、向き不向きがある装置です。

装置性能および仕様

1次イオン銃Bi3++
スパッタ銃Arガスクラスター銃(GCIB):有機物用
Arガスイオン銃:無機物用、スパッタレート30nm/min程度@3kV,100nA,400μm四方,SiO2
Oxガスイオン銃:無機物用
Csイオン銃:無機物用
質量分析飛行時間型質量分析計
質量分解能無機材料:9000M/Δm以上
有機材料(PET):9000M/Δm以上
大気非曝露トランスファーベッセルあり
※トランスファーベッセルのサイズが大きい(18 x 25 x 14 cm)ため、グローブボックスに導入できるか確認が必要
温度室温のみ
深さ方向分析測定時間:(スパッタ時間+測定8秒(積算1回)+銃切替時間6秒)×サイクル数

分析対象

試料サイズ
(バックマウント)
10mm×10mm程度のウェハー
断面ホルダーあり
試料サイズ
(フロントマウント)
10cm×10cm程度
対応高さ:2、4、6、8、10、12、14、16、18、20mm
状態ウェハ状
パウダー状(真空引きした際に舞いにくいもの。通常はインジウム箔に圧着します。)
なるべく平坦な試料が好ましい(200μmの段差によりm/zは0.012ずれる)
真空樹脂などデガスがある試料は事前に10-4 Pa台に到達するまで真空引きが必要
その他JISK0154:表面化学分析-分析試料の準備及び取付けに関する指針を参考に試料をご準備ください

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