X線マイクロアナライザー室

EPMA室には電解放出型走査電子顕微鏡、電界放出型電子プローブマイクロアナライザ、走査プローブ顕微鏡の表面分析装置がある。断面試料作製装置は電解放出型走査電子顕微鏡に付属しているEBSD測定用の試料の前処理に利用されている。

測定原理

X線の波長を測定するには、通常、分光結晶を用いて目的の波長のX線のみを選別してこれを検出するが、分光結晶の面間隔をd,X線の波長をλとするとブラッグの法則

nλ=2dsinθ・・・・(1)

を満足する波長のみが反射されるので面間隔既知の結晶を用いた場合、X線の結晶への入射角を変化させ、これが検出されたときの入射角を測ることにより(1)式からλを計算することができる。(ここでnは反射次数、θは入射角)

この様に結晶等の波長分散素子を用いて特定の波長のx線を選別する方法を波長分散分光法(WDS)と呼ぶ。

EDSではWDSに比べ約2桁低い照射電流で検出可能であり、多数の元素の特性X線を同時に測定することができるが、エネルギー分解能S/N比はWDSに劣る。また検出器として通常使われるSi(Li)結晶は性能劣化を防ぐために常時液体窒素を用いて冷却しておかなければならない。

分析装置・機器リスト